和式ナイフ「肥後守(ひごのかみ)」の魅力解説【鍛冶職人】


【肥後守(ひごのかみ)ってなーに?】

皆さんは、和式ナイフの「肥後守(ひごのかみ)」をご存知ですか?

戦前戦後のカッターなどが無かった時代には、鉛筆削りや工作などで使用するために子ども達の必須アイテムでした。

和式ナイフの代表と言われる「肥後守」ですが、需要が減った現在でも鍛冶製法を代々引き継いでいる鍛冶職人が製造を続けています。

昔からの愛用者やコレクターも多く、最近ではアウトドアブームと合わせて再注目され、その渋い雰囲気から人気が出ています。

また、鍛冶製法においても海外からとても注目され、肥後守の『割込』は硬い鋼(ハガネ)を柔らかい軟鉄で挟み込んだ構造となっており、海外では『三枚(SANMAI)』が用語にもなっています。

今回は、そんな「肥後守」についてご紹介いたします。

【肥後守(ひごのかみ)解説】

肥後守は1890年頃から製造されている日本製の折り畳みナイフです。

最盛期は1950年頃で、鉛筆を削ったり竹とんぼなどを作る道具として子ども達は皆持っていました。

鉛筆削りやカッターの普及に加えて1960年頃から全国に拡がった「刃物を持たない運動」(青少年に刃物を持たせない様にする運動)などから徐々に姿を消していきました。

【図解 各部名称】


(参照:肥後守 永尾かね駒製作所 =Higonokami Knife =【図解】肥後守)

◉商品価格

  • 刃が全鋼で鞘が黒メッキなどは数百円~
  • 刃が青紙・白紙の割込みで、鞘が真鍮のものは2000~4000円程
  • 特別手作り、特選桐箱入、特選多層鋼など高級品になると10000円以上するものもある

※ナイフ携帯の注意

現在、銃刀法で刃渡り6cm以上の刃物は携帯が禁止されていますのでご注意下さい。
目的がある場合のみ携帯が可能です。

スポンサーリンク



【登録商標】

今現在、肥後守(ひごのかみ)は兵庫県三木市にある「永尾かね駒製作所」製造の登録商標となっています。

元々は三木市の三木洋刃製造業者組合の組合員だけが称することを許されていましたが、組合員である製造業者が減っていき、現在では永尾かね駒製作所のみとなっています。

現代では私生活の他、アウトドアなどで使用している愛好家やコレクターも多く、根強い人気があります。


「登録商標肥後守定駒〉」の刻印

【永尾かね駒製作所】

明治27年(1894年)創業

初代当主が美嚢郡久留美村平田(現:兵庫県三木市平田)で平田ナイフの製造を始め、後、肥後守の製造に着手する。

・五代継承(2020年現在)

初代駒太郎が美嚢郡久留美村大字平田(現:兵庫県三木市平田)の地で『平田ナイフ』の製造を始めて百有余年、五代の伝承は肥後守職人として唯一相伝となりました。
永尾かね駒製作所が作る肥後守が、唯一無二の肥後守です。

初代当主:永尾駒太郎
2代目当主:永尾重次
3代目当主:永尾章
4代目当主:永尾元佑
5代目当主:永尾光雄

住所:〒673-0405 兵庫県三木市平田311

参照肥後守 永尾かね駒製作所 =Higonokami Knife =

スポンサーリンク



【肥後守の購入】


肥後守 青紙割込
サイズ 中・大・特大
【Amazon】


肥後守 青紙割込
サイズ 豆(ホルダー付き)
【Amazon】


肥後守 青紙割込
サイズ 大(桐箱入)
4代目当主「元佑 作・竹虎」刻印入
【Amazon】

【お手入れ方法】

◉サビさせないお手入れ

①錆防止のために、少量の不乾性油を布に染み込ませて拭き取ります。
②長期間使用しない場合は新聞紙に包んで保管します。

(不乾性油)
・椿油
・オリーブオイル
・刃物用油

刃物 錆止油 220ml
【Amazon】

◉切れ味のお手入れ

研ぎ石
磨き・仕上用 両面タイプ
【Amaon】

スポンサーリンク



【さいごに】

私も以前から愛用しています。

◉愛用品の紹介

4代目当主 永尾元佑氏 特別手造り青紙鍛造(大 桐箱入)
(元佑 作・竹虎 刻印入り)
全長175㎜ 刃渡り約77㎜

肥後守(豆 ホルダー付)
全長90㎜ 刃渡り約38㎜

大きさにこれ位の差があります。(大・豆)

一生物だと思い、竹虎刻印入りの高級品を購入しました。

高級品の肥後守だからと言って、大事に箱に入れて保管していただけでは勿体ないので私は思いっきり使用しています。色鉛筆で絵を描いているので鉛筆削りにもよく使いますが、とっても贅沢な気分になります。

様々な場面で使用し、死ぬまで相方として使い切りたいと思っています。

豆サイズは職場の作業着にホルダーを取り付けて、段ボールを開ける際や請求書・納品書などの封を切る際などに使っています。カッターよりも、単純に渋くてカッコイイから好きです。

今回の記事で、肥後守を知って興味を持って頂けたら幸いです。

こちらの記事も併せてご覧ください

おススメ記事:贈り物としての包丁の魅力【日本文化・結婚】

TOPページへ

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 和の暮らしへ
にほんブログ村 


和の暮らしランキング 

↑↑ブログランキングに参加しています。

記事読んだで応援ポチ宜しくお願い致します^^)

スポンサーリンク